金子眼科
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結膜炎
 

結膜とは上下のまぶたの裏側と、白目の表面を覆っている半透明の膜です。細かい血管がたくさんあり、リンパ組織という免疫反応を起こす組織もあるため、ここに異物が付着すると炎症反応が起こり、その異物によって下記のような種類の結膜炎があります。病名の文字をクリックするとその項がページトップに表れます。

結膜炎
ウイルス性結膜炎は、アデノウイルス、単純ヘルペス、エンテロウイルスによるものがありますが、その大半はアデノウイルスによるもので感染力の強い結膜炎です。臨床的には、流行性角結膜炎や咽頭結膜熱、急性出血性結膜という疾患名が使われていましたが起炎ウイルスに基づいた診断名アデノウイルス結膜炎、エンテロウイルス結膜炎などが使われるようになってきています。
アデノウィルス結膜炎
感染力が強く家庭内感染や学校内集団感染などの原因となるため、学校伝染病に指定されています。アデノウイルスは、A〜F群があり血清型は51型というようにさまざまなタイプがあります。そのため一度かかったら2度とならないわけではなく、何度もかかる可能性があります。そのうちのBとD群が結膜炎を起こしやすいと言われています。D群は流行性角結膜炎を呈し、B群E群は咽頭結膜熱(38度程度の熱と風邪の様な症状)を呈します。複数の血清型があり生物学的変異を同時に生じることによって流行し続け、日本では年間90〜130万人が罹患しています。高温多湿の環境を好み東南アジア地域は世界的に多い地域といわれています。
感染経路
目やにや涙にウイルスが多く存在するため、感染経路として最も重要なものは、目やにや目の周りを触った手指を介する経路です。湿潤環境を好みますが、乾燥の環境でも患者の触った物の表面や布などに長期間生存しています。また、患者の使用した点眼瓶の7割からアデノウイルスが検出され9週間生存したとの報告がありますので、患者の使用した点眼薬を安易に家族が使用してしまうと、家族に伝染してしまう可能性があります。
眼の症状が良くなっても血清中和抗体が上昇する2週間くらいまでは感染力があるので注意が必要です。感染力が強いため発症から2週間程度は、保育園や学校、仕事を休む必要があります。体は元気なので、2週間も休まなくてはならないことを理解されない方が多く困ってしまう疾患ではあります が、どうかご理解ください。
症状
潜伏期(伝ってから発症するまでの期間)は、7〜10日間です。白目が充血し、目やにや異物感がでます。アカンベをすると眼瞼結膜が赤くブツブツ(ろ胞)が少数〜多数できています。通常、片目からなって数日でもう片目に症状がでてきます。炎症の強い方は耳の前のリンパ節の腫れも伴います。稀にかゆみを訴える方もあります。患者の年齢や免疫状態によって臨床症状は軽重さまざま異なりますが、重症例では、眼瞼結膜に白い炎症性の膜(偽膜)や結膜の癒着、黒目の表面に糸状に伸びた上皮(糸状角膜炎)が起きることがあります。また、黒目に小さな円形の濁り(多発性角膜上皮下混濁)を残し視力低下や羞明を生じることがあります。
診断
結膜ろ胞と充血を呈する疾患は、他にアレルギー性結膜炎、ヘルペス結膜炎、クラミジア結膜炎などがあり、初期には鑑別が困難なことがあります。典型的な所見がそろっていれば確実な診断ができますが、誤診しやすい疾患であることもご理解下さい。
目やにを拭き取らずに受診してください。
最近、アデノウイルスの迅速診断キットが使用できるようになり、診断率は向上しました。しかし、感度は約70%で流行しているウイルスの生物学的特性によって感度の優劣がみられる検査のため、陽性であれば、確実にアデノウイルス結膜炎ですが、陰性であっても、アデノウイルス結膜炎を否定することはできません。綿棒で目やにと結膜擦過物を検査します。結膜擦過だけではかかっても陰性に出てしまうことが多くなります。目やにに多くのウイルスが検出されますので、目やにを拭き取らずに受診してください。
消毒および予防
患者さんの手で触れる部分(ドアノブ、手すり、水道の蛇口)は、80%以上のエタノールで拭いてください。目のまわりに触れてしまったときや点眼の後は、石鹸で流水による手洗いを充分に行ってください。顔や目の周囲を拭くときには、タオルやハンカチは使わず、ペーパータオルまたはティッシュで拭いてください。衣類やタオルは良く日に当てて干し、最後に衣類乾燥機で加熱してください。
治療
アデノウイルスに対する特異的な抗微生物薬はないため、対症療法が行われている現状です。混合感染予防に合成抗菌剤と多発性角膜上皮下混濁を軽減するためにステロイド点眼薬を用います。ただし、ヘルペス結膜炎であった場合にはステロイドは使用できないため、眼瞼部に発疹が出た場合にはステロイドを中止し、すぐに受診してください。偽膜や糸状角膜炎を合併すると異物感が強くなります。それを除去しないと症状が軽減しません。
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エンテロウイルス結膜炎
エンテロウイルス70型によって起こる結膜炎です。潜伏期は1日で、眼痛や目ヤニ、白目に出血などが見られます。一週間ほどで治癒し病期も短く角膜上皮下混濁を残さないためステロイドは用いません。
予防
プール残留塩素0.5〜1.0ppmに保つ、プール前の腰洗い、プール後の目の洗浄
ヘルペス結膜炎
片眼の眼瞼皮疹(カポジー水痘様発疹症)を伴って結膜炎症状がみられます。結膜炎症状が先行するためアデノウイルス結膜炎と誤診されることがあります。単純ヘルペスの結膜炎は初感染を起こす幼児または、稀にアトピー性皮膚炎などがあり免疫力が低下している成人などに発症します。また、高齢者では眼部帯状疱疹に伴って結膜炎を起こすこともあります。治療は抗菌剤とアシクロビルの眼軟膏を投与します。アシクロビルの内服が必要なことがあります。
クラミジア結膜炎
片目だけの ろ胞性結膜炎を呈し、抗菌剤点眼で一旦良くなったり、やめると悪くなったりを繰り返す難治性の結膜炎の場合、クラミジアによる結膜炎を疑う必要があります。眼瞼結膜を擦過し検査に出すと一週間ほどで結果がわかります。性感染症のため、パートナーと一緒に泌尿器科と婦人科で検査していただき全身的に抗菌剤の内服を行う必要があります(性器感染症を伴っている場合、きちんと治療を受けないと不妊症になることがあります)。眼科の治療はクラミジアに有効な抗菌剤点眼を頻回長期投与しなければなりません。
細菌性結膜炎
肺炎球菌、ブドウ球菌、インフルエンザ菌、緑膿菌などの細菌類が原因で起こる結膜炎です。
潜伏期1〜3日間です。眼瞼結膜が充血して赤くなり(ウイルス性結膜炎のような白いブツブツはあまりない)、ねばねばした目やにが大量に出たり、異物感などの症状が出ます。
治療
抗生物質の点眼薬をきちんと使用すると数日で治ります。 うつることはまれですが、体力の落ちている方や 乳幼児がいるお家では注意しましょう。
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アレルギー性結膜炎
アレルギー結膜炎はスギやヒノキなどの花粉、ダニの死骸などのハウスダストといったアレルギーを引き起こす物質(抗原)が結膜に付着し、結膜にアレルギー性の炎症反応を引き起こさせる病気です。これらの原因物質をアレルゲンと呼び、特に住まいの中にあるほこりやダニをハウスダストと呼んでいます。現代のわが国において、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくなど、なんらかのアレルギー疾患にかかっている人は国民の約30%を占めるといわれ、近年も増え続けています。
種類と症状 花粉症
花粉が原因で生じるアレルギーです。花粉症を起こす植物としては、スギ、ブタクサ、ヒノキ、ヨモギなどがあります。花粉が体に入ってくると、「好酸球」という細胞が過剰に反応して、「ヒスタミン」などの化学伝達物質を作りすぎてしまうことが花粉アレルギーの原因です。症状は目のかゆみ、涙、充血、瞼の腫れ、異物感、目やになどです。花粉の飛散がなくなると症状もおさまります。
通年性アレルギー性結膜炎
原因が花粉でなく、ハウスダスト=家の中のホコリや塵、ダニやダニの糞、死骸、カビ、ペットの毛や糞などによるものを通年性アレルギー性結膜炎といいます。症状は花粉症と同じです。
春季カタル
春季カタルは重症の慢性アレルギー性結膜炎で、上まぶたの裏側に石垣状の大きなぶつぶつ(結膜乳 頭が増殖)ができることが特徴です。春から夏にかけて症状が悪化することが多く、10歳から20歳ぐらいの子どもと青年、とくに男性に多いのが1つの特徴で、同時にアトピー性皮膚炎、ぜんそくを併発している場合が多いです。アレルゲンは、単一の原因とは限りません、ハウスダストやカビが原因となっていることが多いとされています。目のかゆみが非常に強いうえ、黒目(角膜)の表面がまぶたの裏のブツブツによってこすれて、黒目の表面に多くの小さな傷ができ、重篤な場合角膜潰瘍になることがあります。角膜潰瘍は進行すると失明する危険もありますし、角膜に白い濁りを残し、視力障害を残すことがあります。
コンタクトレンズ
コンタクトレンズによるアレルギー性結膜炎です。詳しくはコンタクトレンズの項をご覧下さい。
予防
花粉症の場合は、症状の出現しやすい季節にできるだけ花粉と接しないように工夫することが重要です。ゴーグル型の眼鏡や花粉防止用のマスクの着用が最も効果的です。花粉が飛びやすい日は外出や洗濯物などを外に干すことを避けたり、外出から帰宅したときには服についた花粉を十分に落とすようにしましょう。目を洗うことは目を傷つけてしまうこともあるため、あまり勧められません。洗顔して目の周りを洗うことはよいでしょう。ハウスダストの場合は、部屋の清潔を心掛けたり、寝具を干したりするのも効果的です。また動物を屋内で飼うことは避けたほうがよいでしょう。
診断
強いかゆみを伴う結膜充血、浮腫、眼脂などから診断します。アレルゲンの判定にはMAST法を行っております。
治療
治療には、抗アレルギー点眼薬がよく使われます。
かゆみを引き起こすヒスタミンの作用を直接阻止し、主にかゆみの強いときに処方される薬と、ヒスタミンなどを増やさないようにする作用がある薬があり、後者は、花粉症の場合、花粉の飛散時期の2週間以上前から、抗アレルギー薬の点眼を行っておくと症状が軽くてすむ場合があります。重症になると、ステロイド薬の点眼を使用します。
春季カタルの治療法として従来の強いステロイド剤点眼では副作用によるステロイド緑内障や白内障、 細菌性角膜潰瘍が問題となっておりましたが、平成18年に免疫抑制剤のパピロックミニが販売され使 用したところ副作用が少なく、治療に効果を上げております。今のところパピロックミニは使用登録 を行った眼科専門医のみが処方可能となっております。当院では処方しておりますのでご相談下さい
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